ICTイノベート
  • Power BIで仮設IoT【試IT207】

  • Power BIで仮設IoT【試IT207】
  • 公開2021/08/24  更新2022/06/23

デモの概要について

Microsoft Power BIを活用してリアルタイム監視と異常通知メール送信を行う仮設IoTのお試しIT活用iiモデルです。
ブラウザで表示するダッシュボード画面に対して、機器の状態を検知して送信したデータをリアルタイムに反映し、評価して異常を判定します。
こうしたIoT導入を検討する初期段階において、業務プロセスを再整理するにあたり、余り費用を掛けずに実施する用途が考えられます。

デモ動画の視聴

[動画の所要時間 1分54秒(音声なし)]

動画の内容(構成)は以下になります。

  1. イントロダクション [0:00-0:07]
  2. デモの構成 [0:08-0:33]
  3. リアルタイム監視 [0:34-1:01]
  4. アラート通知 [1:02-1:40]
  5. クロージング [1:41-1:54]

デモの構成について

デモの構成図

デモの構成を図示しました。デモを構成する主なハードウェア[H]とソフトウェア(およびサービス)[S]についての補足情報は以下となります。

デモについての解説

使用に関して

Raspberry Pi(ラズベリーパイ)に対しては、インターネット通信が可能なネットワーク(LAN等)に接続する準備(Wi-Fi設定またはイーサネット接続)を済ませておけば、使用する際には電源に接続するだけです。特に操作の必要はありません。

Raspberry Piの起動と共に、接続されたセンサー等のデバイスも利用可能な状態になります。

使用するPCに対しては、インストール等の環境変更は必要ありません。インターネット通信が可能なネットワーク(LAN等)に接続した上で、ブラウザからPower BIサービスにサインインします。

Power BIサービスへのサインインにはPower BIアカウントが必要です。メールアドレスを登録して事前にアカウントを作成しておきます。

デモ動画における機器の状態検知は、Raspberry Piに接続された光センサーで行っています。機器のディスプレイが点灯していたら稼働中、消灯していたら停止中です。

デモ動画におけるリアルタイム監視は、Power BIのダッシュボードで作成した「3地点 稼働監視 ダッシュボード」画面を表示して行っています。この画面は3地点の機器の状態をリアルタイムに反映しており、状態(停止中/稼働中)、稼働経過時間(分)、更新タイミング(時刻、日)、作業日あたりの稼働回数を監視します。

デモ動画におけるアラート通知は、稼働経過時間が6分以上になった場合に発生します。Power BIアカウントとして登録したメールアドレスに送信されますので、アラート通知をスマートフォンで受けたい場合は、対象のメールアドレス宛のメールを受信する準備をスマートフォンに対して行う必要があります。

また、スマートフォンでPower BIのダッシュボード画面を表示する場合には、「Power BIアプリ(モバイル アプリ)」をスマートフォンにインストールすることによって、最適な状態で表示されるので見易いです。

仕組みに関して

Power BIサービスでは、次の作業の流れによってリアルタイムでデータをストリーミングし、ダッシュボードを更新できます。

  • データセット(ストリーミングデータセット)を作成する
  • レポートでデータ項目を基にビジュアル(グラフ等)を作成する
  • ダッシュボードにビジュアルをタイルとしてピン留めする

また、ダッシュボード上のタイルにはアラート設定が可能です(数値項目のみ)。アラート通知はメール送信することが可能であり、Power BIアカウントのメールアドレスに送信されます。

一方、Raspberry Pi側のデモ構成について、機器の状態検知を光センサーで行うにあたって光センサーをカバーで囲んでいるのは、周囲の明るさの影響を低減させて安定した検知を可能にする為です。

また、Grove規格に対応した光センサーを使用すれば、Raspberry Piにコネクタ接続して使用できます(電子回路を組む必要がありません)。

機器の状態変化に伴うPower BIサービスへのデータ送信(POST)については、稼働(ディスプレイ点灯)時と、停止(ディスプレイ消灯)時に加えて、稼働中(点灯中)には1分経過毎にデータ送信を行います(経過時間を更新する為)。

なお、データ送信にあたっては、Power BI REST APIを使用してストリーミングデータセットに対するデータ送信を行っています。

その他の補足

当モデルでは、Raspberry Piでセンサーを使用するにあたり、GrovePiボード(GrovePi+ / GrovePi Plus)を使用しております。

2022年2月時点の確認では、現在標準のRaspberry Pi OS(即ちBullseye版)の環境においては、GrovePiインストール・スクリプトの実行時にエラーが発生します。

よって、Raspberry Piの環境としては、Raspberry Pi OS(Legacy)、即ちBuster版の環境を選択する必要があります。今後対策が取られるかもしれませんが情報としてお知らせします。